Thursday 24 April 2014

東京新聞:戦時中の賠償訴訟めぐり 商船三井の船舶 中国差し押さえ:国際(TOKYO Web)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014042102000107.html
http://archive.today/Vnmcz
https://web.archive.org/web/20140424024130/http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014042102000107.html
http://megalodon.jp/2014-0424-1141-08/www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014042102000107.html

【国際】
戦時中の賠償訴訟めぐり 商船三井の船舶 中国差し押さえ

2014年4月21日 朝刊

 【上海=加藤直人】上海海事法院(裁判所)は十九日、商船三井の大型船舶「BAOSTEEL EMOTION号」一隻を浙江省の港で差し押さえたと発表した。一九三〇年代の中国の船会社との船舶賃借をめぐる訴訟で敗訴した商船三井が損害賠償支払いに応じなかったため、差し押さえに踏み切ったという。戦時中の賠償訴訟をめぐり、日本企業が中国国内で所有する財産が差し押さえられたのは初めてとみられる。 
 日中戦争中に日本へ強制連行された中国人労働者らの訴えが三月以降、相次いでいる。日中関係が悪化する中、司法を利用した対日圧力の可能性が高い。
 香港からの報道では、中国の船会社・中威輪船公司は三六年、上海で大同海運に二隻の船を賃貸したが、大同海運は賃借料を支払わず二隻は沈没したという。中威輪船の経営者の子孫が八八年、大同海運を引き継いだ商船三井の前身会社に二十億元(約三百二十億円)の賠償を求め上海海事法院に提訴。同法院は二〇〇七年に商船三井に約二十九億円の支払いを命じる判決を下し一〇年に中国最高人民法院で確定した。
 商船三井広報室は「現地から第一報を受けた。状況を確認している」とコメントした。