Sunday 18 August 2013

花火直前「ドーン」と火柱 屋台周辺、火だるまの人も

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2013年08月16日05時00分

花火直前「ドーン」と火柱 屋台周辺、火だるまの人も

【動画】花火大会の屋台で爆発=松永俊哉さん提供
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爆発で骨組みだけになった屋台=15日午後7時41分、京都府福知山市、竹中千広撮影
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爆発で骨組みだけになった屋台=15日午後7時40分、京都府福知山市、竹中千広撮影
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爆発した屋台の周辺を調べる警察官ら=15日午後10時58分、京都府福知山市、戸村登撮影
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爆発で骨組みだけになった屋台の周辺には花火見物客の荷物が散乱していた=15日午後10時、京都府福知山市、戸村登撮影
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花火会場で炎を上げて燃える屋台=15日夜、京都府福知山市、児玉成美さん撮影
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現場付近の地図
 お盆の夜、花火を楽しもうと大勢の人々が集まった会場に、爆発音とともに火柱が上がった。15日夜、京都府福知山市であった爆発事故。燃え移った火で60人ほどがやけどを負い、会場の由良川河川敷には悲鳴が響いた。
花火大会で屋台ボンベ爆発  爆発が起きたのは、午後7時半から始まる花火大会の直前だった。
「ドーン」。川の対岸から見ていた主婦(47)によると、オレンジ色の炎が河川敷に広がったと思うと、大音響と共に火柱が上がったという。
友人ら10人と会場にいた京都府綾部市の女子高校生(16)は爆発音を聞いて、「最初は花火が始まったと思った」という。だが、火柱の高さは10~20メートルに見え、「爆発だ」という叫び声も聞こえてきた。5分後、更に「バーン」という2度目の爆発が起き、「どうすることもできず、みんな逃げだしました」。
燃えたのは、河川敷で営業していた、少なくとも三つの屋台だった。一つから爆発が起き、隣の店に燃え移ったとみられる。
兵庫県西宮市の高校生、児玉成美さん(17)は屋台の近くで2人が火だるまになって、その周りに人々が倒れているのを目撃した。「燃えている人の炎を周囲の人が洋服などをかけて必死に消そうとしていた。人々からキャーッと悲鳴が上がり、逃げ惑っていた。怖かった」と話した。
会場の近所の人々は救援に向かった。
「氷、氷。ありったけの氷と水を」
現場近くに住む男性(40)は助けを求める観客の悲鳴を聞き、あわてて自宅から氷や水を運んだ。救急車やパトカーが何台もきて「大変な騒ぎになった」。
近くの女性(59)は、担架で運ばれる男児を見た。胸から腹にかけて赤くなり、服が溶けていた。別の男の子は、女性が患部にぬらした手ぬぐいを当ててあげると、不安そうな顔をしていたという。
現場の河川敷沿いには、爆発で吹き飛んだ屋台の骨組みが残り、周囲には観客のものとみられるサンダルやうちわ、ペットボトルが散らばっていた。
やけどを負った負傷者が運ばれた福知山市民病院のロビーでは、家族らが不安そうな表情で、治療が終わるのを待っていた。
実行委員会メンバーの福知山商工会議所の和久明専務理事は「負傷した方々におわび申し上げます。花火大会にお越し頂いた方にもご迷惑をおかけしました。警察が原因を調べているので、協力していきたい」と話した。